オンライン広告の今後

2018年9月に「追跡!ネット広告の“闇” 」と題したドキュメンタリーがNHKで放送されました。

この番組では急成長したネット広告の影で、実際にはユーザーが見ていないにも関わらず裏で表示された広告に対して広告費をだまし取る裏広告が取り上げられました。これだけではなく、ネット広告の正しいあり方が業界関係者の中で議論されるようになってきました。

広告表現の問題

どの媒体にどの広告が表示されたかを確認する方法も無いため、信頼性の低い媒体にブランドの広告が表示されてブランドイメージを損なうブランドセーフティや、著作権を無視した写真が使用されるクリエイティブが大きな問題となっています。広告媒体にとっても、メディアの読者にとっての価値を下げるものであるため、業界全体での良識を問われるようになってきました。

正しい形へ

オンライン広告の世界は、これまでの方法論に疑問符が投げかけられたことにより、一つの岐路に立たされています。広告の不正を見破るアドベリフィケーション技術は更に重要性を増し、消費者の体験を損なわないためのより高度なパーソナライゼーションも必要に迫られています。その一方で、既存の収益性を担保し、現実的な工数での運用を実施できる体制が求められてきています。

オンライン広告が行き詰まりを見せる一方で、今後は体験型の広告や、ARやIoTといった最新技術を応用した広告表現に注目が集まることが予想されます。消費者としても、自分にとって有益な情報が必要な時にストレス無い形で届けられる仕組みが出来てくれることを願わずにはいれません。